副鼻腔気管支症候群の症状・原因・治療方法

しつこい咳の原因は鼻にあった? 副鼻腔気管支症候群の症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすい副鼻腔気管支症候群のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

なんで咳が止まらないんだろう

水・鼻づまり・せきに長期間悩まされていませんか? これらは代表的な風邪の症状ですが、2週間以上症状が全く改善しない場合、副鼻腔気管支症候群の可能性があります。副鼻腔気管支症候群は自然治癒する可能性はほぼなく、重症化すれば日常生活にも悪影響が出てくるので適切な治療を受けることが大切です。

この記事では、副鼻腔気管支症候群原因症状治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

副鼻腔気管支症候群とは

副鼻腔炎気管支症候群とは、慢性化した副鼻腔炎に加えて気管支の炎症が症状として現れる病気です。慢性気管支炎や気管支拡張症を発症している患者の約50%が副鼻腔炎気管支症候群と言われています。

  • なぜ、慢性副鼻腔炎を発症すると気管支にも炎症が起こりやすくなるのか、その原因はまだ詳しく分かっていない。
  • 副鼻腔炎を発症後、後鼻漏が起こり気管支の慢性炎症へ移行していくケースもある。
  • 風邪と間違えやすい。
鼻腔副鼻腔の断面図

※ 薄いピンクが鼻腔、濃いピンクが副鼻腔。
※ 鼻腔の奥に蝶形骨洞と呼ばれる副鼻腔がある。

副鼻腔炎気管支症候群の症状

症状一覧

副鼻腔炎気管支症候群によって現れる症状と合併症を一覧できるように図にしました。

副鼻腔気管支症候群の症状

症状の現れ方

ここでは、副鼻腔気管支症候群の症状を詳しく解説していきます。

症状

症状の推移

鼻づまりや鼻汁

長期間の鼻づまりや鼻汁が出ます。鼻汁は黄色い膿状で粘り気があり、嫌な臭いがすることもあるでしょう。

かゆみやヒリヒリ感

肌荒れが進むと、肌がかゆくなったりひりひりとした刺激を感じるようになります。

後鼻漏

寝ている間に鼻水が喉の奥に落ちこみ、不快感やせきが出ます。

顔面痛や頭痛

鼻づまりにより、顔面痛や頭痛が症状として現れることもあります。

せき

痰が絡んだような湿性のせきが8週間以上続きます。

気管支の炎症

気管支が炎症を起こし、重度になると呼吸困難になることもあります。

関連疾患

急性副鼻腔炎慢性副鼻腔炎

副鼻腔気管支症候群の原因

ここでは、副鼻腔気管支症候群を発症する原因を解説します。

原因

副鼻腔炎の発症

副鼻腔炎は、鼻や目の周囲にある副鼻腔という空洞内が炎症をおこして発症します。風邪の細菌やウィルスが副鼻腔に移行して炎症を起こすケースが多いでしょう。風邪が治った後も鼻水・鼻づまりだけがしつこく続く場合は、副鼻腔炎を発症している可能性があります。

副鼻腔炎の慢性化

副鼻腔炎を治療せずに放置しておくと、炎症がますます悪化し、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)になることがあります。副鼻腔炎を発症して3か月以上たっても完治しない場合、慢性副鼻腔炎と診断されるのが一般的です。

後鼻漏

鼻づまりや鼻汁が解消しないと、寝ている間に鼻水が喉の奥に落ちこんでせきや不快感が出ます。後鼻漏になると、眠りが浅くなり睡眠障害になるケースもあるでしょう。

気管支の炎症

慢性副鼻腔炎や後鼻漏の症状が続くと、やがて気管支が炎症を起こすケースもあります。鼻水や鼻づまり・睡眠中の喉の不快感に加えて痰を伴う湿性のせきが症状として現れるのです。鼻汁の中に含まれている細菌が気管支に炎症を起こすという説が有力ですが、まだ断定はされていません。慢性気管支炎や気管支拡張症と診断されることもあります。

副鼻腔気管支症候群の検査・診断方法

ここでは、副鼻腔気管支症候群の検査方法や診断の流れを解説します。

診断

鼻の検査

レントゲン検査やCTで鼻の状態を確認します。慢性副鼻腔炎の場合、レントゲン検査をすれば副鼻腔が真っ白く映るので診断が可能です。病状をより詳しく調べるためにCT検査が行われることもあります。

喉の検査

患者への問診で後鼻漏の発症が疑われる場合は、喉の奥を視診します。また、鼻咽腔ファイバースコープで鼻や喉の中を視診することにより、病状がより詳しく分かるでしょう。

アレルギーの検査

血液検査をして、アレルギーの有無を確かめます。

気管支の検査

問診でせきが続くと患者が訴えた場合、レントゲン検査や痰の検査を行います。痰の中にある細菌と、鼻汁の中の細菌が同じ場合は副鼻腔気管支症候群と診断される可能性が高いでしょう。呼吸が苦しいと患者が訴える場合、呼吸機能検査やCT検査が行われることもあります。

副鼻腔気管支症候群の治療方法

副鼻腔気管支症候群を治療するには、原因となっている副鼻腔炎の治療が必要です。薬物療法が中心ですが、場合によっては手術が必要となることもあります。

治療

保存療法

ここでは、薬物療法など外科的治療を伴わない治療方法を紹介します。

保存療法

薬物療法

抗生物質や点鼻薬などで慢性副鼻腔炎の治療を試みます。気管支の炎症を鎮める薬剤を同時に投与することもあるでしょう。

plus

鼻汁の吸引

鼻づまりがひどい場合、鼻汁を器具で吸いだして鼻のとおりをよくすることもあります。

手術療法

慢性副鼻腔炎が再発をくり返す場合や、検査の結果しだいでは病巣を切除する手術をすすめられることがあります。ここでは、手術までの手順や方法を説明します。

手術療法

手術の流れ

検査をして病状を確認する

CT検査やレントゲン検査などをおこない、慢性副鼻腔炎の病状を確認します。

手術の説明

慢性副鼻腔炎の手術は、日帰りで行えることもあれば数日間の入院が必要になることもあります。病院の設備や症状の状態によって手術の方法が決まるので、医師の説明をしっかりと聞いてください。

内視鏡下鼻内手術

現在、慢性副鼻腔炎の手術はほどんとが内視鏡下鼻内手術という手法で行われます。内視鏡下鼻内手術だと鼻の穴から器具を挿入して病巣を切除するため跡が残りにくく、負担も小さいのが特徴です。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

慢性副鼻腔炎を放置しておくと、鼻水や鼻づまりがひどくなり頭痛や顔面痛・集中力の低下などの症状が出てきます。後鼻漏も悪化し、睡眠障害が出てくる可能性もあるでしょう。副鼻腔炎の鼻汁が原因で気管支炎の症状が出ている可能性が高い場合、せきや痰が治まることはなく、日常生活に重大な影響が出ることもあります。

症状が治まらなかったら

鼻づまりや鼻水が1週間以上続き、改善の様子が見られない場合は耳鼻咽喉科を受診してください。副鼻腔炎を発症した直後に治療を開始すれば、慢性化することはありません。副鼻腔炎の治療中にせきが出るようになり、痰も絡むようになったらまずは耳鼻咽喉科に相談してましょう。