耳鳴りがして頭がフラフラする! 外リンパ瘻の症状・原因・治療方法

耳鳴りがして頭がフラフラする! 外リンパ瘻の症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすい外リンパ瘻(ろう)のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

目まいで気分が悪い

を打ったあと、めまいや耳鳴りが続く。強く鼻をかんだあと、耳がつまった感じが治らない。そんな症状が現れたら、外リンパ瘻が疑われます。

めまいや難聴の症状は、共通することが多く、正しく見極めることが重要です。適切な治療を受けずに放置すると、症状が悪化し、聴力の回復が難しくなることもあります。

この記事では、外リンパ瘻症状原因治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

外リンパ瘻とは

外リンパ瘻とは、内耳の一部に穴が開き、中耳側にリンパ液が漏れる病気のことです。めまい・難聴・耳鳴りなどが生じます。

  • 内耳窓破裂症ともいわれる。
  • メニエール病や突発性難聴などと間違えられることがある。
  • 基本的には左右同時に症状が現れる。
  • 症状の個人差が大きいのが特徴。
外リンパ瘻

外リンパ瘻の症状

症状一覧

外リンパ瘻によって現れる症状を一覧できるように図にしました。

外リンパ瘻の症状

症状の現れ方

外リンパ瘻の症状は、大きく分けて、耳に起こる症状(蝸牛症状)と平衡感覚に関する症状(前庭症状)の2つです。症状の現れ方には個人差が大きく、どちらか一方または両方が同時に起こることもあります。それぞれの症状について詳しく見ていきましょう。

症状

蝸牛症状の推移

ポップ音がする

発症時に、耳の中でパチッというようなポップ音がすることがあります。

難聴の症状が現れる

難聴の症状が現れます。突発性のものや変動性・進行性のものなど、経過は人によってさまざまです。

耳の閉そく感が起こる

耳に水が入っているような感じや、耳がつまっている感じが起こります。

耳鳴りが起こる

耳鳴りが起こります。シャー・サーなどの水が流れるよう音やゴボゴボ・プツプツなど水の中で聞こえるような音などが聞こえます。

plus

前庭症状の推移

めまいが起こる

めまいは、目が回る回転性のものよりも、クラっとする立ちくらみのような症状が多いです。

ふらつきが起こる

フワフワ浮いているような感覚になることもあります。

眼振が現れる

規則的に眼球が揺れ動く眼振の症状が現れることもあります。

気分不良が起こる

下を向くと気持ち悪くなる、頭を動かすだけで気分が悪くなるなどの症状が現れることもあります。

関連疾患

メニエール病

外リンパ瘻の原因

ここでは、外リンパ瘻の発症の流れと原因について説明します。

原因

内耳窓の損傷

頭部の外傷や耳の疾患により、内耳窓(内耳窓を図で見る)が損傷します。

急激な中耳圧の変化

急激な気圧の変化によって中耳(中耳を図で見る)に圧力がかかり、内耳窓に穴が開く場合もあります。

外リンパの漏出

内耳窓にあいた穴から中耳へと、外リンパ液・髄液(ずいえき)が漏れ出します。

有毛細胞が刺激される

音を感じたり平衡感覚を司る有毛細胞が、リンパの流れによって刺激されます。

聴覚や平衡感覚に障害が生じる

聴覚や平衡感覚に障害が生じ、難聴・めまいなどの症状が現れます。

きっかけとなる行動

外リンパ瘻を引き起こす要因にはどのようなものがあるでしょうか? いくつか紹介します。

きっかけとなる行動

内耳の手術

内耳の手術を行った後に発症することがあります。

耳内の圧力が急激に変化する動作

鼻かみ、激しいせき込み、力み、管楽器演奏、重量物運搬など、内側から耳に圧力が加わる動作によって、引き起こされることもあります。

ダイビング、飛行機の搭乗

ダイビング、飛行機の搭乗などによって、外から急激な圧力が加わることも要因の一つです。

外リンパ瘻の検査・診断方法

外リンパ瘻は、内耳窓に穴があいているかどうかを確認することによって診断できます。病院で行われる検査や診断方法を紹介します。

診断

問診

発症のきっかけとなる行動や疾患、治療歴などがあったかどうかなどを詳しく聞いていきます。

鼓膜の観察

鼓膜(鼓膜を図で見る)を十分に観察し、穿孔(せんこう)・発赤(ほっせき)・出血がないかを確認します。

純音聴力検査

数回にわたって聴力検査を実施し、聴力の変動を観察します。

頭位眼振検査

眼前の一定距離に置いた指標を注視させ、指標を移動しながら追跡眼球運動を検査します。

画像診断

外傷の場合は、CTにより、側頭骨骨折・内耳骨離断などを診断します。

plus

試験的鼓膜開放術

手術や内視鏡検査によって、内耳窓に穴があいているかどうかを観察します。穴があいていると、リンパや髄液がもれ出してくるのが確認できます。

or

CTP(外リンパ特異的タンパク)検査

中耳洗浄液を調べ、CTPが検出されるかを確認します。陽性であれば、ほぼ確実に外リンパ瘻と診断されます。

外リンパ瘻の治療方法

外リンパ瘻は、軽度であれば保存療法で改善することができます。症状によっては手術療法を用いることもあります。

治療

保存療法

入院し、薬によって治療する方法です。自然に穴がふさがる可能性がある場合に選択されます。

保存療法

安静を保つ

ベッド上で安静に過ごします。

plus

耳に圧力をかけない

強く鼻をかんだり、力んだりすることを避けます。

plus

姿勢の注意

下を向く姿勢をとらないように気をつけます。

plus

脳脊髄圧を下げる

ベッド上では、水平より頭を30度ほど高くした状態を保ちます。この姿勢により脳脊髄圧が下がります。

plus

ステロイド薬を投与

ステロイド薬を点滴にて投与します。

手術療法

保存的治療法で改善しない場合や、症状が激しいときに行われます。

手術療法

内耳窓閉鎖術の流れ

全身麻酔

通常は、全身麻酔下で行います。

耳後切開する

耳の後ろ側から切開します。

瘻孔(ろうこう)を確認

内耳窓(内耳窓を図で見る)を確認し、外リンパが漏れている場所を特定します。

漏出部の閉鎖

穴が開いている部分に軟骨膜や側頭筋膜を覆いかぶせて閉鎖します。

閉鎖部の固定

閉鎖部はフィブリン接着剤などを用いて固定します。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

外リンパ瘻を放置すると、難聴が進行し、聴力の回復が難しくなる恐れがあります。

症状に気付いたら

目まいや耳鳴りを感じたら、できるだけ安静を保ち、鼻をかむ、力むなど、耳に負担をかけるような動作は避けましょう。なるべく早く耳鼻科を受診することが大切です。