前より耳が聞こえづらくなった! 騒音性難聴の症状・原因・治療方法

前より耳が聞こえづらくなった! 騒音性難聴の症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすい騒音性難聴のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

騒音性難聴の原因

きな音のする工場や工事現場で長年働いている。趣味でライブハウスに通っている。そんなあなたは、以前より耳が聞こえづらいと感じたことはありませんか? もしかしたら、それは騒音性難聴の可能性があります。

騒音性難聴は、大きな騒音に長時間さらされることによって発症する進行性の病気です。長い年月をかけて、気づかぬうちにじわじわと進行するため、自覚症状がなくても油断はできません。失われた聴力は戻らないので、早めの対策が必要です。

この記事では、騒音性難聴症状原因治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

騒音性難聴とは

騒音性難聴とは、騒音に長時間さらされることで起こる難聴のことです。騒音の中で長時間仕事をする職業で生じやすいので、職業性難聴ともいいます。

  • 短時間では難聴にならない程度の騒音でも、繰り返し長時間さらされることで生じる。
  • 騒音にさらされる回数や時間が増えるほど発症しやすい。
  • 基本的には左右同時に症状が現れる。
  • 感音性難聴の一種で、発症には個人差がある。
  • ヘッドホンで大音量の音楽を聴くことで起きるヘッドホン難聴も騒音性難聴の一つ。
  • 大きな音を聞いてから急に音が聞こえなくなるものは、音響性外傷という。

騒音性難聴の症状

症状一覧

騒音性難聴によって現れる症状を一覧できるように図にしました。

騒音性難聴の症状

症状の現れ方

どのような流れで難聴が進行するのか、順を追って説明します。

症状

症状の推移

耳鳴りが現れる

初期には難聴の自覚はほとんどありません。高音でセミが鳴くような耳鳴りを両耳で感じます。

高音域から聞こえにくくなる

初めは高音域が聞こえにくくなります。しかし、初期の段階では、まだ自覚できるレベルではありません。

会話が聞き取りにくくなる

徐々に中音域・低音域へと障害が広がり、会話が聞き取りにくくなります。進行はゆるやかで、症状は数年~10年以上の時間をかけてゆっくりと変化します。

関連疾患

突発性難聴老人性難聴

騒音難聴の原因

騒音性難聴の原因は大きな音に長時間さらされることにあります。騒音を聞くとなぜ耳が悪くなるのか詳しく見ていきましょう。

原因

音を感じ取る細胞が傷つく

大きな音の振動によって、蝸牛内で音を感じ取る役割を果たしている有毛細胞が損傷を受けます。

音を感じ取れなくなる

繰り返し騒音の振動を受けることで、損傷した有毛細胞有毛細胞が脱落します。これによって、音を感じられなくなります。有毛細胞には再生能力がないため、失われた聴力は回復しません。

騒音性難聴の検査・診断方法

騒音性難聴かどうかを調べるためには、病院で検査を行う必要があります。どのような検査が行われるのか見ていきましょう。

診断

問診

広範囲の周波数での聴力低下は、老人性難聴や薬剤性難聴にも見られるため、区別するのが困難です。騒音下で働いた職歴があるかが診断の目安となります。

純音聴力検査

純音聴力検査は、どの音域の音がどの程度聞こえるかを調べる検査です。ヘッドホンを使用し、オージオメーターという聴力検査専用の機械で検査します。初期段階では、低音域の難聴が見られ、症状が進むにつれて高音域も聞こえづらくなります。

騒音性難聴の治療方法

現在のところ、有効な治療手段はありません。一過性の急性音響外傷の場合は改善の可能性があります。

治療

耳を休ませて進行を遅らせる

治療で聴力を取り戻すことはできません。原因となる騒音を遠ざけ、耳を休ませることで難聴の進行を抑えることができます。

or

音響外傷は投薬により治療

ライブハウスなどの強大音により、急に聞こえが悪くなる急性音響外傷の場合は改善の可能性があります。蝸牛の血流をよくするために循環改善薬やビタミン剤を用い、炎症を抑えるためにステロイド剤を使うこともあります。

or

補聴器で改善

会話が困難な場合には、補聴器で聴力を補う方法があります。近年のデジタル技術の発達で音のゆがみがなく雑音を抑制する性能のよい補聴器が出回っています。自分に合った補聴器を選ぶには、日本耳鼻咽喉学会の補聴器相談医に相談してみましょう。

日常生活で気をつけるべきこと

日常生活で気をつけること

耳栓・耳あてで耳を保護

騒音のある職場で仕事をする場合、難聴の有無にかかわらず耳栓・耳あてなどを使いましょう。

plus

ヘッドホンを使うときは音量に注意

ヘッドホンで音楽を聴く場合は、音量に気をつけてください。

plus

定期的な聴力検査

騒音環境の職場で働いている人は、6か月以内ごとに1回ずつ定期健康診断を受けるようにしてください。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

発症から2週間以内に治療をしなければ聴力の回復が難しくなります。

症状に気付いたら

心身の疲労をさけ、しっかりと休息をとることが大切です。遅くても発症から2週間以内には耳鼻咽喉科で診断を受け、早期に治療を開始するようにしましょう。