メニエール病の症状・原因・治療方法

目まいや耳鳴りがして気持ち悪い・・・メニエール病の症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすいメニエール病のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

めまいでフラフラする

然、目がぐるぐる回って立っていられないほどのめまいに襲われたことはありませんか? めまいと同時に耳鳴りや吐き気などの症状が現れた場合は、メニエール病の疑いがあります。

メニエール病は、めまいに耳鳴りや難聴を伴い、繰り返し発作が起きるのが特徴です。ストレスが多い働き盛りの世代に多く見られ、几帳面な人や真面目な人がなりやすいといわれています。症状に個人差はありますが、激しいめまいは日常生活にも支障をきたし、難聴が進行すると聴力を取り戻すのが難しくなるため、なるべく早く適切な治療を受けることが大切です。

この記事では、メニエール病症状原因治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

メニエール病とは

メニエール病とは、内耳にリンパ液が過剰にたまって、激しいめまいを繰り返し起こす病気のことです。多くの場合、耳鳴り・耳閉感・難聴を伴います。

  • 聴覚の異常は通常片耳だけに現れ、発作は数十分から数時間続く。
  • 吐き気や嘔吐(おうと)、冷や汗などの症状が起きる場合もある。
  • 30~50代の男女に多く見られる。

メニエール病の症状

症状一覧

メニエール病によって現れる症状を一覧できるように図にしました。

メニエール病の症状

症状の現れ方

メニエール病は複数の症状が同時に現れ、発作を繰り返すのが特徴です。それぞれの症状について説明します。

症状

症状の推移

回転性の目まいが起こる

前触れなく、突然回転性の目まいが起こります。多くの場合、立っていられないほど激しいものです。

耳鳴りや耳閉感が起こる

めまいと同時か少し前後して、耳がふさがったような感じやザーザー、ジージーという耳鳴りが起こります。症状が出るのは多くの場合片耳だけです。

難聴が起こる

音が聞こえにくくなることもあります。

吐き気・嘔吐

強い吐き気を感じ、嘔吐(おうと)することがあります。

繰り返し発作が起こる

発作期と休止期を繰り返します。目まいが起きる間隔は、数週間おき・数か月おき・1年に1回などさまざまです。

難聴が進行する

目まいの発作を繰り返すごとに難聴が進行します。低音域から聞こえにくくなり、やがて中・高音域も聞こえにくくなります。目まいが起こらなくなっても、耳鳴りや難聴の症状だけ残ることも少なくありません。

関連疾患

外リンパ瘻(ろう)

メニエール病の原因

メニエール病の症状は、平衡感覚と聴覚を司っている内耳に内リンパ水腫ができることにより引き起こされています。症状が起こるまでの流れを見ていきましょう。

原因

ストレスや過労

心身のストレス・慢性的な睡眠不足・不規則な生活・過労などが発症の引き金になるといわれています。

内リンパ水腫ができる

内耳の内部には、内耳の形に添った膜迷路という袋状の組織があり、内リンパ液で満たされています。何らかの原因で内リンパ液が過剰になると、水ぶくれのように膨らんで内リンパ水腫となります。

前庭に影響が起こる

膨らんだ内リンパ水腫が、前庭部分の耳石器(じせきき・平衡感覚を感じる器官)を圧迫します。さらに膜の一部が破れて神経を興奮させることで目まいの発作が起こるといわれています。

蝸牛にまで影響が及ぶ

蝸牛にできた内リンパ水腫の圧迫や破裂によって聴覚に障害が起こり、難聴や耳鳴りが発生します。

発作と休止を繰り返す

内リンパ水腫が破れた跡は自然に修復し、目まいや聴覚の症状はおさまります。しばらくするとまた内リンパ液がたまって水腫となり、発作を繰り返します。

メニエール病の検査・診断方法

メニエール病が疑われたときの検査について説明します。内リンパ水腫の有無を確かめる検査と、めまいや聴覚症状についての検査が行われます。

診断

問診

めまいの状態について聞いていきます。めまい発作に伴って難聴・耳鳴り・耳閉感などの聴覚症状が変動するか、めまいの発作は繰り返し起きるかなどについて詳しく聞き取ります。

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グリセロールテスト

グリセロールという浸透圧利尿薬を点滴し、聴力検査を行います。滴後に純音聴力が改善すれば、内リンパ水腫陽性です。

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フロセミドテスト

利尿剤であるフロセミドを静脈注射し、眼振検査を行います。半規管の機能改善が認められるかを見ます。

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内耳造影MRI検査

造影剤を使ったMRI検査で、内リンパ水腫があるかどうか画像診断します。

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画像診断

外傷の場合は、CTにより、側頭骨骨折・内耳骨離断などを診断します。

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聴力検査

メニエール病に特徴的な難聴があるか調べます。狭く静かな部屋で、ヘッドホンから様々な周波数帯の音を流し、聞こえ方を調べる検査です。メニエール病の初期には、低音域が聞こえにくい感音難聴が認められます。

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平衡機能検査

眼球の揺れや回転を観察する眼振検査や、立位や歩行の検査をします。

メニエール病の治療方法

メニエール病の治療は、多くの場合、保存療法によって改善をはかっていきます。ただし、重度の場合、手術療法を用いることもあります。

治療

保存療法

保存療法では、投薬や生活指導を行います。発作がひどい場合は入院となることもあります。

保存療法

安静を保つ

できるだけ頭を動かさないようにして、ベッド上で安静に過ごします。

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テレビなど動くものを見ない

部屋を暗めにし、テレビなど動くものを見ないようにします。
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投薬治療

抗めまい薬、吐き気を抑える薬、抗不安薬などを投与します。症状に応じて、利尿薬・内耳循環改善薬・鎮静薬・ステロイド剤などを組み合わせて用います。

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生活指導

ストレスの回避・睡眠時間の確保に加え、スポーツや趣味を楽しむことなどが奨励されます。

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心理療法

うつ傾向のある人や不安の強い人には、心理療法が効果的なことがあります。自律訓練法などの行動療法やリラックス法の指導も行われます。

手術療法

投薬治療を続けてもめまいの回数が減らなかったり、難聴の進行が早かったりする場合は、手術が行われることがあります。

手術療法

内リンパ嚢(のう)開放術

過剰にたまった内リンパ液を排出しやすくする手術です。聴力・平衡感覚を保ったまま、目まい発作を抑えるために行います。全身麻酔で、耳の後ろを切開して行われます。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

繰り返し目まいの発作が起こり、発作を繰り返すうちに、目まいはおさまっても難聴や耳鳴りの症状は残るようになります。

症状に気付いたら

目が回るようなはげしい目まいと聴力障害が同時に起こったら、我慢せずに耳鼻咽喉科を受診しましょう。発作中の移動は危険が伴うため、まずはしばらく安静にしてください。目まいに加えて四肢のしびれやろれつが回らないなどの症状がある場合は、緊急を要する別の病気の可能性があるため、至急受診が必要です。