限局性外耳道炎

突然起こる耳の痛み! 限局性外耳道炎の症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすい限局性外耳道炎のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

限局性外耳道炎(耳が痛い原因)

る日突然耳の中がチクチク痛む・むず痒い、などの症状が現れたら、ちょっと耳を引っ張ってみてください。もし痛みが増すようなら、限局性外耳道炎の可能性があります。

限局性外耳道炎は、過度な耳掃除で細かい傷がついたり、不衛生な水が耳に入ったりすることにより、細菌に感染して起こる病気です。悪化すると、おできのように腫れあがり激しく痛むため、早めに正しい治療が必要になります。

この記事では、限局性外耳道炎症状原因治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

限局性外耳道炎とは

外耳道炎の1つで、外耳道の入り口近くの皮膚や分泌線に細菌が感染して、局所的に炎症を起こしたものです。

  • 皮脂腺・毛穴・耳垢線など分泌線のほか、耳掃除などによる細かな傷から感染することもある。
  • 炎症がひどくなり、おできのように膿(うみ)のかたまりができたものを耳せつという。
耳の構造(限局性外耳道炎)

限局性外耳道炎になりやすい人

かかりやすい人

水泳をする人

水泳により耳の中が湿った状態が続くと、細菌が繁殖しやすくなります。

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耳掃除に綿棒を使う人

綿棒により耳垢が奥に押し込まれ、固まってしまう可能性があります。

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耳掃除を頻繁にする人

綿棒により耳垢が奥に押し込まれ、固まってしまう可能性があります。

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耳掃除に綿棒を使う人

耳の中に細かい傷ができる可能性があり、外耳道炎の原因となります。

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免疫力が低下している人

糖尿病や加齢により免疫が衰えると、細菌の感染リスクが高まります。

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アレルギー体質の人

毛染め剤やシャンプーなど、化学物質に反応し、外耳道(外耳道を図で見る)に炎症が起こることがあります。

限局性外耳道炎の症状

症状一覧

限局性外耳道炎によって現れる症状を一覧できるように図にしました。

限局性外耳道炎の症状

症状の現れ方

限局性外耳道炎の症状の現れ方を順を追って説明します。

症状

症状の推移

外耳道に局所的な炎症が起こる

多くの場合、外耳道(耳の穴の入り口あたり 外耳道を図で見る)の一部分に赤く炎症が起こります。初期には、耳にかゆみを感じたり、熱を持ったような感じがするでしょう。このとき、耳を触るとチクッとした痛みを感じます。

膿を持ち激しい痛みが現れる

やがて細菌が繁殖し、おできのように膿を持ち、腫れあがります。こうなると激しい痛みが現れます。炎症の位置が耳の穴の奥になるほど痛みが強くなります。耳を触らなくても傷みますが、触ったり引っ張ったりすると痛みが増します。

発熱や頭痛が起こることも

耳の痛みが頭へ広がり、頭痛が起こることもあります。また、首のリンパ節の腫れや発熱が起こることも少なくありません。

膿が体外に出る

炎症がピークを過ぎると、化膿(かのう)した皮膚の一部が破れて膿が出てきます。膿と一緒に細菌も排出されるため、痛みが楽になります。

難聴が起こることも

腫れや分泌物によって外耳道がふさがり、耳の聞こえが悪くなる場合があります。

限局性外耳道炎の原因

限局性外耳道炎は夏に多い疾患です。皮脂の分泌が多くなったりプールなどに入ったりすることで、耳の中が湿りがちで、さらに気温も高いため、細菌が繁殖しやすい環境になります。原因と発症までの流れを詳しく見ていきましょう。

原因

毛穴が詰まって細菌が繁殖

耳の入り口付近の皮膚には、顔と同様に毛穴や皮脂腺があります。余分な皮脂汚れが毛穴に詰まったところに細菌が感染し、増殖することでおできのように炎症を起こします。

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耳掃除の細かい傷から感染

耳かき・綿棒・爪などによる過度な耳掃除は、外耳道(外耳道を図で見る)に細かな傷をつけます。この傷に細菌が侵入し、発症が起こります。

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不衛生な環境による細菌繁殖

プール・海水浴などで不衛生な水が耳に入ると、傷ついた皮膚がふやけて細菌に感染しやすくなります。綿棒によって耳垢が奥に押し込まれて固まっている場合、ふやけた耳垢に細菌が繁殖することもあります。耳栓や補聴器で耳の中が不衛生となることも原因の一つです。

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毛染め剤や外用薬に反応することも

アレルギー体質の人は、毛染め剤や外用薬など、化学物に反応して炎症を起こすことがあります。アトピーの人は、かき傷が感染経路になることもあるでしょう。

限局性外耳道炎の検査・診断方法

限局性外耳道炎は激しい痛みを伴うだけに、どんな診察をするのか不安になるものです。病院ではどのような検査をするか紹介します。

診断

視診と触診

外耳道(外耳道を図で見る)の入り口付近を視診することで、腫れや赤みがないか確認します。腫れや痛みが激しい場合は、耳鏡などの器具が当たると激痛となるため、診察が困難です。そのため、診察は主に目視で行われます。耳の一部を引っ張ったり、押したりして痛みが増すかどうか調べます。

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外耳道から採取したサンプルの培養

まれに細菌ではなく真菌が原因のこともあります。この場合、微生物を特定するために、分泌物を採取し増殖させて調べます。

限局性外耳道炎の治療方法

限局性外耳炎の治療法は、症状によって薬物療法と手術療法に分かれます。それぞれについて説明しましょう。

保存療法

限局性外耳炎の初期症状には、おもに薬物療法が用いられます。薬剤の働きにより、炎症を抑えたり痛みを和らげたりします。

保存療法

耳の内部をきれいにする処置

吸引器や脱脂綿を使い、膿や耳垢などを取り除きます。

炎症を抑える抗生剤を塗布

炎症を起こしている部位に、抗生物質を含んだ軟こうや副腎皮質ステロイド剤を塗ります。1日に1~2回、数日間で炎症が治まってきます。

内服薬の処方

腫れがひどい場合は抗生剤を、痛みが強い場合には痛み止めの内服薬を処方します。

膿を外に出しやすくする処置

自然な膿の排出を促すために、温湿布をあてたり、殺菌作用と角質を柔軟にするサリチル酸を塗布したりします。清潔な綿花でつくったタンポンで圧迫することもあります。

手術療法

腫れが大きく破裂しそうな場合や傷みが激しい場合は、皮膚を切開して膿を出します。妊娠中など抗生剤を長く飲み続けられないときにも勧められます。

手術療法

切開排膿の流れ

耳せつの切開

耳せつを切開し、たまっている膿を取り除きます。切開のとき、麻酔を使うことはほとんどありません。

抗生物質の塗布

膿を出したあとには抗生物質を塗布します。

内服薬の処方

手術後1週間程度は、鎮痛剤と抗生剤を服用します。

通院・消毒

1週間は毎日通院し、消毒します。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

症状が悪化すると日常生活に支障をきたすようになります。耳せつの腫れがひどくなると、食事のときに口を開け閉めするのも苦痛です。圧迫することでも痛みが増すため、寝返りが打てなくなることもあります。また、糖尿病など全身疾患がある人は、治療が長引く可能性があるため注意が必要です。

症状に気付いたら

不潔な手で触るとさらに炎症がひどくなります。患部を触らないように気をつけ、まずは耳鼻科に行きましょう。炎症は急激に悪化するため、なるべく早く受診することがポイントです。診察を受けるまでは、耳掃除・プール・シャンプーは控えてください。