萎縮性鼻炎の症状・原因・治療方法

鼻の中から悪臭がするのはなぜ? 萎縮性鼻炎の症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすい萎縮性鼻炎のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

の内側が乾いて痛かゆい。鼻息の悪臭を指摘されて悩んでいる。そんな人はいませんか? それはもしかしたら、萎縮性鼻炎かもしれません。萎縮性鼻炎は現在、患者数が少なくなっている病気です。しかし、一度発症すると完治が難しく、悪化させないためにも早急な対処が必要となります。

この記事では、萎縮性鼻炎原因症状治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

萎縮性鼻炎とは

萎縮性鼻炎とは、鼻粘膜が極端に薄くなり、鼻腔内に大量のかさぶたができたり閉塞感を感じたりする病気です。大量のかさぶたができて悪臭がする「悪臭性萎縮性鼻炎」と、自覚症状がほとんど表れない「単純性萎縮性鼻炎」があります。

  • 単純性萎縮性鼻炎の場合は、自覚症状がなければ治療が不要なこともある。
  • 慢性副鼻腔炎や花粉症の治療で鼻の粘膜を減量した結果、萎縮性鼻炎を発症するケースもある。
鼻腔副鼻腔の断面図

※ 薄いピンクが鼻腔、濃いピンクが副鼻腔。
※ 鼻腔の奥に蝶形骨洞と呼ばれる副鼻腔がある。

萎縮性鼻炎になりやすい人

かかりやすい人

思春期の女性

かつては思春期の女性に発症しやすい傾向がありました。現在、発症件数は減少しています。

萎縮性鼻炎の症状

症状一覧

萎縮性鼻炎によって現れる症状と合併症を一覧できるように図にしました。

萎縮性鼻炎の症状一覧

症状の現れ方

ここでは、萎縮性鼻炎の代表的な症状を解説していきます。

症状

症状の推移

鼻粘膜の減少と鼻腔内の乾燥

何らかの原因で鼻粘膜が薄くなると、鼻腔内が乾いてきます。この時点では、単純性萎縮性鼻炎・悪臭性萎縮性鼻炎の区別はほとんどありません。

かさぶたの形成

悪臭性萎縮性鼻炎の場合、鼻粘膜に悪臭のするかさぶたがたくさんできて異臭がします。単純性萎縮性鼻炎の場合、鼻粘膜が少なくなってもかさぶたはほとんどできません。

鼻づまりや頭痛・嗅覚異常

かさぶたが多くなると、鼻づまりを感じたり頭痛がすることもあります。鼻づまりがひどくなると、臭いも分かりにくくなるでしょう。

合併症

慢性副鼻腔炎・肥厚性鼻炎

悪臭性萎縮性鼻炎がひどくなると、細菌感染が起こり慢性副鼻腔炎を発症することもあります。かさぶたによって鼻腔内が狭くなっている場合、肥厚性鼻炎と診断されることもあるでしょう。

関連疾患

急性副鼻腔炎慢性副鼻腔炎鼻中隔湾曲症

萎縮性鼻炎の原因

この項では、萎縮性鼻炎の原因について解説します。悪臭性萎縮性鼻炎も単純性萎縮性鼻炎も、発症の原因はまだ詳しく分かっていませんが、考えられている説を紹介しましょう。

原因

ホルモンの異常や特殊な細菌の感染

女性に患者が多いことから、女性ホルモンの異常が原因の可能性があるといわれています。また、特殊な細菌の感染が原因という説もあります。

or

ビタミンの欠乏

ビタミンA・C・Dが欠乏すると発症する傾向があります。

or

自律神経の障害

ストレスなどで自律神経が乱れると、発症する可能性があります。

萎縮性鼻炎の検査・診断方法

ここでは、萎縮性鼻炎の診断方法や検査方法を紹介します。どのような検査があるのでしょうか?

診断

問診

鼻の中の乾燥具合や、鼻づまりの状態などを患者に尋ねます。

視診

鼻腔内の状態を見て、粘膜の状態やかさぶたの有無などを確認します。

血液検査・病理検査

悪性リンパ腫など、ほかの病気の可能性があるので、血液検査やかさぶたを取って調べる病理検査などを行ったうえで、診断を下します。

副鼻腔気管支症候群の治療方法

ここでは、萎縮性鼻炎の治療方法を紹介します。どのような治療法があるのでしょうか?

治療

保存療法

ここでは、薬物療法など手術療法以外の治療方法を解説します。

保存療法

様子を見る

単純性萎縮性鼻炎の場合、自覚症状がなく症状の進行も見られない場合は、特に治療をせずに様子を見ることもあります。

plus

薬物療法

抗生物質の投与を行って症状を抑え、副腎皮質のホルモン剤を使用して鼻の洗浄を行います。ビタミン剤を含んだ点鼻薬や内服薬などで、粘液物質の分泌を促し、かさぶたを減少させる治療を行うこともあるでしょう。

手術療法

悪臭性萎縮性鼻炎の場合は、鼻粘膜が減少して鼻腔内が広がってしまうこともあります。粘膜や骨の移植が症状の改善に効果的なこともあるため、医師からすすめられることもあるでしょう。

手術療法

手術の流れ

手術の説明

粘膜や骨の移植手術は、入院をして手術を行います。入院の日数は手術の規模や方法によって異なるので、医師の説明をよく聞いてください。

入院・手術

手術自体は、1時間程度で終わるものがほとんどです。手術後は安静にし、粘膜や骨の定着を促進させます。

退院・検査

予後がよくても、退院後は定期的に耳鼻咽喉科を受診し、鼻粘膜の様子を検査してもらいましょう。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

悪臭性萎縮性鼻炎を放置していると、鼻から悪臭が漂ってきます。患者本人は鼻づまり等によって嗅覚が鈍っているので、人から指摘されて気がつくことも多いでしょう。慢性的な鼻づまりにより、頭痛や集中力の低下が起こり、生活レベル(QOL)が低下します。

症状が治まらなかったら

鼻の内部が乾く、人から悪臭を指摘された場合は、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。鼻の内部を視診してもらうだけで、悪臭性萎縮性鼻炎かどうかがある程度分かります。