図解でわかる! アデノイド増殖症の症状・原因・治療方法をサクッと解説

子どもに多いアデノイド増殖症とは? 症状・原因・治療方法

こんな医療記事、見たことない!
この記事は、日本一分かりやすいアデノイド増殖症のコンテンツを目指して作成しています。一般の方には必要ない専門的な情報を省き、図やイラストを多用することで、サッと読むだけ(赤太字だけを読めば、1~2分で概略が分かる。)でも理解できるようにしました。医師監修のもと、信頼性の高い情報のみを取り上げています。

アデノイド増殖症の症状・原因・治療方法

づまりがいつまでも治らない、喉風邪にかかりやすい。お子様のこうした症状はアデノイド増殖症が原因かもしれません。

アデノイド増殖症は子ども特有の病気で、鼻呼吸が阻害され口呼吸が定着することによって、さまざまな症状が起こります

この記事では、アデノイド増殖症原因症状治療方法について、イラストや図を使って分かりやすく解説します。

アデノイド増殖症とは

細菌感染などの影響によってアデノイドが肥大し、さまざまな症状が引き起こされる病気のことです。

  • アデノイド(咽頭扁桃)とは、鼻の奥と喉の上部が交わる部分(のどちんこの裏側)にあるリンパ組織のこと。
  • 咽頭扁桃肥大症腺様増殖症、単にアデノイドと呼ばれることもある。
アデノイド増殖症とは

※ アデノイドの肥大によって鼻腔が後ろから塞がれ、鼻の通りが悪くなる。
※ 口蓋扁桃とは、いわゆる扁桃腺のこと。

アデノイド増殖症にかかりやすい人

かかりやすい人

幼児期に多く見られる

アデノイド増殖症は子ども特有の病気で、アデノイド(咽頭扁桃)に肥大が起こる幼児期(3歳〜6歳ごろ)に多く見られます。

アデノイド増殖症の症状

症状一覧

アデノイド増殖症によって現れる症状と合併症を一覧できるように図にしました。

アデノイド増殖症の症状

赤字は合併症
※ 合併症とは、ある病気に関連して起こる他の病気。

症状の現れ方

アデノイド増殖症の症状と合併症の現れ方を順を追って説明します。

症状

症状の推移

鼻づまりや鼻声・いびきなど

鼻の通りが悪くなることによって、慢性的な鼻づまりや鼻声・いびきなどの症状が現れます。

口呼吸が癖になる

鼻呼吸が苦しくなるため、口で呼吸することが癖になります。

食べ物が飲み込みづらくなる

アデノイドの肥大によって喉の奥が狭くなり、食べ物が飲み込みづらくなります。

栄養障害

鼻づまりによる息苦しさから母乳やミルクを十分に飲むことができず、体重が増えない、体重が減少するなどの問題が起こることもあります。

胸郭の変形

呼吸障害が長期に亘った場合、胸郭の発育に異常をきたし、胸骨や肋骨がくぼんだ状態となる漏斗胸や、胸部が大きくふくらんだ鳩胸などが生じることもあります。

合併症

睡眠時無呼吸症候群

アデノイドが肥大することで気道が狭くなり、寝ている間に何回も呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群が起こることもあります。

or

アデノイド顔貌

口呼吸を続けることで口を閉じる筋肉や舌を引き込む筋力が衰え、下顎が小さく前歯が前突したアデノイド顔貌と呼ばれる特徴的な顔つきになることがあります。

or

滲出性中耳炎

耳の中で分泌された粘液は本来、耳と鼻をつなぐ耳管を通って鼻のほうへ排出されるのが正常な状態です。しかし、アデノイドが肥大すると耳管の出口が狭くなり、粘液をうまく排出できなくなることがあります。その結果、耳の中に分泌液がたまり、滲出性中耳炎になってしまうのです。

or

副鼻腔炎

鼻づまりが続くことで鼻水の流れが悪くなり、鼻の奥に鼻水や膿がたまる副鼻腔炎になることもあります。

関連疾患

睡眠時無呼吸症候群・アデノイド顔貌・滲出性中耳炎副鼻腔炎

アデノイド増殖症の原因

アデノイド増殖症は、現在のところ原因は解明されていません。しかし、以下の説が有力と考えられています。

原因

原因と発症までの流れ

生理的な肥大

3歳ごろから6歳ごろにかけて、病原菌などから体を守るためにアデノイドが肥大します。これ自体は誰もが経験する生理的な肥大です。

細菌感染などによる炎症

アデノイドが大きくなった状態で細菌感染などの影響を受けると、炎症によってさらに肥大します。

気道が狭くなる

アデノイドの肥大によって鼻や喉の通りが悪くなり、さまざまな症状を引き起こすようになります。

アデノイド増殖症の検査・診断方法

アデノイド増殖症の診断は問診で症状を聞くことによってある程度可能です。より正確に診断するために、内視鏡やレントゲン・CT装置が用いられることもあります。

診断

内視鏡検査

問診によってアデノイド増殖症が疑われる場合、先端に小型カメラのついた内視鏡を鼻から挿入し、アデノイドの大きさを観察します。

X線・CT検査

X線検査やCT検査によって、アデノイドの大きさや空気の通り道を観察し、診断することもあります。

睡眠時無呼吸障害の検査

大きないびがある場合や無呼吸が疑われる場合には、睡眠時無呼吸症候群の検査を行います。

成人の場合は悪性腫瘍の検査

成人の場合、悪性腫瘍の疑いもあるため、上咽頭がんや中咽頭がん、悪性リンパ腫の検査を行うこともあります。

アデノイド増殖症の治療方法

幼少期のアデノイド肥大は成長段階で誰もが経験する生理現象なので、それ自体は問題ありません。しかし、肥大によって日常生活に影響の出る症状が現れている場合は治療が必要です。

保存療法

症状が軽く睡眠時の無呼吸が確認できない場合は、成長とともにアデノイドが自然と小さくなることを期待して、保存療法を選択します。

保存療法

炎症を抑える投薬治療

炎症を抑える作用のあるロイコトリエン受容体拮抗薬やステロイドなどを点鼻します。

手術療法

アデノイドが極端に大きく症状が強く出ている場合や睡眠時無呼吸症候群など深刻な影響が見られる場合は、アデノイドを切除する手術を選択します。手術には1週間程度の入院を要するのが一般的です。

手術療法

アデノイド切除術の流れ

全身麻酔

全身麻酔をかけ、眠った状態で手術を行います。

アデノイトの切除

アデノトームという専用のメスを口から入れ、間接喉頭鏡という鏡で見ながらアデノイドを切除します。

抗生物質の点滴

感染症を防ぐため、抗生物質の点滴を2日程度行います。

抗生物質の処方

退院後も、感染予防のために抗生物質を処方します。

まとめ(病気に気付いたら)

病気に気付いたら

放っておくと

鼻呼吸ができなくなることによって、日常生活に支障をきたすさまざまな症状が現れます。顔つきや歯並びなど、身体的な成長にも深刻な影響が出る恐れもあります。

気になる症状が現れたら

アデノイド増殖症の症状は多岐にわたるため、素人が病気を判断することは非常に困難です。気になる症状が現れたら、すぐに耳鼻咽喉科で診察を受けてください。